2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

小説「思い出」

小学生の頃、ぬり消しが流行っていた。机の上に散らばった消しカスをせっせと集めてはぐりぐり。粘土のように押し固めたぬり消しは次の授業が終わるまでなくさぬよう筆箱の隅に閉まっておくのだ。 ぬり消しの醍醐味は何と言ってもライバルと大きさや形を競う…

ミニ説「最後の晩餐」

テレビで矢野顕子が「ラーメン食べたい」を歌っていた。聴いているうちに何だかメン子もラーメンを食べたくなった。が!、彼女は何とかその欲求を堪えた。ダイエット中だったからだ。それに彼女は今、彼女にしては珍しいことに自炊を続けている。しかも何日…

詩「相似」

ボクのベッドに敷かれた しっとり冷えたシーツに 横たえられたマネキン みたいなボクの身体は 忘れようと必死だった 再び起き上がることを ボクのベッドに敷かれたシーツは青かった 晴れ渡る空のように青木繁の描いた海のように 青かったそのはずだったかつ…

140字のエチュード―VoL.7

2014年6月29日6:43 ひさしぶりに棒ラーメンを食べた。おいしかった。葱とハムとわかめを入れた。わかめはいらんやろと思ってたけど意外に合った。あ、普通か。たまたま敬遠してただけかもしれない。わかめはみそ汁に入れるものだと決めつけていた…