詩「よっぱらいんらん」

 

生骸

より立ち昇る

瞳には決して映る

ことのない素粒子

散りゆく紅葉を風っ

間に間に甦らせよう

とっとっおっとっと

 

かめらのふぁいんだー

越しにのほほんと微笑

冬の陽光に透きとおる

め尻の奥にのびる頬骨

にゅるるんにゅるるん

なめらかな音をたてて

軋んでゆくよ 骨格きん

という名のつり橋うつり

ぼくの細胞はえ顔に分か

生き別れた枯れ、はらり

とぼくのず蓋骨へひらり

いつわりの生きがいのち

果敢なき爾の古狸性を痴

覚せよ醒めよ酒よ呑めよ

 

紅葉は陽光に染まり北風

ひゅるり独り銀杏に変幻

自在に踊る乱れる泡吹く

からの雨降る滴る彩るり

色のかくてる五臓六腑に

沁みわたる舐められる髄

にゅるるん にゅるるん

りふれいんするんるるん

 

黒い影

から脱皮したかの如く

白い蛇は路をうねるん

ぼくはどんと踏みつけるん

ぺたぺたぺったんぺだん

ちっくたっくるんくるん

青いろ黄いろだいだいろいろ

赤しんごうみんなでわたるん

怖くないんらんららん♪ アッ!

 

カメラノファインダー

越シニ朱イハレーション

 

色即是空走馬灯のほほん

にゅるるん にゅるるん

ぼくのたましい抜けおちるん

乗んだら呑るな? いや呑る

なら乗むな? わからん

いん酒うん転撲滅いいんかい

呑むなは呑めよ呑めよは呑めよ

この世に蔓延るフリはふ条り

お尻ふりふり の之字もふりり

ひらひりひるれ銀杏もひろりん♪ アッ!

 

イチョウデハナク

ギンナンデシタ

南無阿弥陀仏

ヒロシデス

アーメン

チーン

残響